OEKのCD

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2016年12月25日 - 2016年12月31日

2016/12/31

今年もオーケストラ・アンサンブル金沢を中心に沢山の音楽を生で楽しむことができたことを感謝します。よいお年をお迎えください。

石川県立音楽堂がオープンして15年になります。その間,OEKを中心として,その3つのホールを中心に沢山の音楽を楽しんでいます。コンサートに行くことを生活の中心に置いた生活をずっと続けています。色々な幸運が重なって「好きなことをずっとできている」こと,何よりも,平和に暮らせていることに感謝したいと思います。

そんな中でOEKの定期公演を中心にザッと1年間を振り返ってみたいと思います。とはいえ,時間が経つと記憶にはあまり残っていないものですねぇ(それに対抗するために,演奏会後に一生懸命レビューを書いているところもあります)。残念ですが,その場その場,その時その時に充実した時間を過ごすことができれば良いのだと思います。

OEKの定期公演では,フィルハーモニー(PH)とマイスター(M)の各シリーズを全部聞くことができました。Mの方は,1年通しのテーマを決め,特に毎回毎回,ソリストを聞くのも楽しみでした。今から思えば,この「企画力」が「ラ・フォル・ジュルネから新生音楽祭へ」という動きにつながっていたのかもしれません。

・2月7日 北谷直樹さんによるPH定期はバロック音楽の楽しさに溢れた公演
・3月1日 佐藤しのぶさん主演による「夕鶴」。民話をファッショナブルにした美しさがありました
・井上道義音楽監督の登場した3月16日PHでの「英雄」,7月16日Mでの「スコットランド」。音楽監督ならではの充実の演奏でした。
・Mは,ショパンと仲間たちがテーマだったので,江口玲,北村朋幹,若林顕,アレクサンダー・クリッヒェルなど実力のあるピアニストが続々登場
・6月2日PHは,指揮:川瀬賢太郎,ヴァイオリン:山根一仁のライジングスターの組み合わせ。プログラムも新鮮
・7月23日PHはイェルク・ヴィトマンが指揮+クラリネット。メンデルスゾーンの第1交響曲の熱い演奏が特に印象的
・メンデルスゾーンの交響曲と言えば,1月23日Mのマティアス・バーメルト指揮の「宗教改革」も聞きごたえ十分
・9月3日 野村萬斎と井上道義+OEKの共演による記念碑的「シン・ボレロ」。音楽堂15周年に相応しい華やかさもありました。
・9月10日 岩城メモリアルコンサートでは山田和樹指揮,東京混声合唱団によるフォーレのレクイエムに加え,今回岩城賞を受賞したバーバーのヴァイオリン協奏曲。大好きな曲を堪能できました。
・9月17日 アシュケナージ指揮PH。バウゼさんのピアノと併せ,いかにもOEKらしいプログラムを楽しませてくれました。
・10月8日Mではオーギュスタン・デュメイ,11月5日PHではイェルク・デームスと超有名アーティストが続々登場。年季の入った演奏を楽しませてくれました
・オリバー・ナッセン指揮による10月21日PH。ブラームスのセレナ―ド第1番と現代曲を中心とした冒険的なプログラム。時にはこういう路線も重要だと思います。
・11月23日 ピアノ協奏曲の午後。ニコライ・ホジャイノフさんによるモーツァルトのピアノ協奏曲第21番に圧倒されました。

その他,OEK以外の公演にも沢山行きました。年々感じるのは,金沢を中心に活躍しているアーティストの活動が地道に根付いてきていることです。今年は,海外からの有名オーケストラの公演という点では,やや物足りない面はありましたが,逆にブランドにこだわらずに「生で音楽を楽しむ」ことが「あたりまえ」という市民が増えてきている気もします。音楽堂ができる前の時代に比べると,地元のアーティストの公演でも拍手の量が増えていると感じます。こういう傾向がさらに進んで欲しいものです。

2017年については,何夜も今年で最後となったラ・フォル・ジュルネ金沢に続く「新生音楽祭」がどういうものになるか?がポイントになります。今から振り返れば,2016年のナチュールというテーマは大変幅が広く,「何でもあり」だったので,すでにその時点から覚悟はできていたのかもしれませんね。ラ・フォル・ジュルネを通じてお馴染みになった,ケフェレック,ペレス,エル=バシャというアーティストの演奏に触れる機会が減ることは大変残念ですが,さらに金沢市民に親しまれるようなクラシック音楽を中心とした音楽祭になるよう,OEKfanとしても応援したいと思っています。

それでは,皆様,良いお年をお迎えください。

2016/12/27

2016年の演奏会通いの締めは,大山平一郎指揮金沢大学フィルハーモニー管弦楽団による定期演奏会。非常に挑戦的な雰囲気の「悲愴」交響曲を聞かせてくれました。

2016年も沢山の演奏会に出かけてきましたが,その最後(予定)に,金沢大学フィルの定期演奏会を石川県立音楽堂で聞いてきました。指揮はベテラン指揮者の大山平一郎さんでした。プログラムは,ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲,スメタナの交響詩「モルダウ」,チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」という,ロマン派のオーケストラの名曲3曲でした。

例年,この定期演奏会は,年が明けたセンター試験の頃に行うのが恒例でしたが,今年は年末に行われました。平日の18:30開演ということで,ちょっと慌ただしくなりましたが,今年の「締め」のオーケストラ公演を楽しんできました。

大山さんの指揮ぶりには,弛緩したところがなく,たっぷりとしたボリューム感よりは,ちょっと辛口の引き締まった演奏を聞かせてくれました。特に「悲愴」は,過度に甘くなったり,思い入れたっぷりになったりすることなく,悲しさに挑むような強さを感じました。第1楽章冒頭のファゴットや展開部の直前の弱音などでは,ピリピリするような弱音で演奏されることがありますが,今回の演奏では,積極性のようなものを感じました。

反対に第3楽章は,やや遅めのテンポで,非常に冷静でくっきりとした演奏を聞かせてくれ,ただのお祭り騒ぎとは一線を画していました。第4楽章は,また速目のテンポになり,運命に立ち向かっていくような強さを感じさせてくれました。

「悲愴」と言えば,悲しさとロマンティシズムに溢れた,たっぷりとした大曲という印象を持っていたのですが,それを裏切るような挑戦的な演奏だったと思います。

金大フィルの演奏では,透明感を感じさせてくれる弦楽器の演奏が特に印象的でした。管楽器の方は,やや粗が目立つところはありましたが,冒頭のファゴットであるとか,要所で活躍するフルートなどが特に立派な演奏を聞かせてくれたと思いました。第3楽章でのティンパニ,大太鼓,シンバルの演奏も安定感があり,楽章全体を大変聞きごたえのあるものにしていました。

前半のワーグナーとスメタナの方も,スケールの大きなロマンティックな演奏というよりは,引き締まったテンポでぐいぐい攻めてくるような雰囲気があり,大変若々しいと思いました。どの曲もそうだったのですが,大山さんのエネルギーが金大フィルの演奏に非常によく反映していると思いました。

というわけで,今年の演奏会通いもこの演奏会でおしまいにする予定です。

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