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2017年4月

2017/04/30

#ガル祭 4月30日午後は今回初の企画「北陸市民オーケストラの祭典」。鈴木織衛さん指揮の総勢100名以上によるベートーヴェンの「運命」は,理想的なプロポーションとボリューム感を持った,完成度の高い音楽でした

午後からは,石川県立音楽堂コンサートホールで今回初の企画である「北陸市民オーケストラの祭典」を聞いてきました。タイトルとしては,「北陸」となっていましたが,実際には石川県内で活動している金沢交響楽団,石川フィルハーモニー交響楽団,金沢室内管弦楽団,メディカルオーケストラ金沢,小松シティフィルハーモニック,管弦楽団オルビスNOTOのメンバーが登場し,総勢100名以上でベートーヴェンの「運命」(全曲)を演奏する,といういかにも「音楽のお祭り」らしい企画でした。
100名以上の演奏というと,大げさで重苦しいものになるような気もしたのですが,弦楽器のトップにOEKのメンバーを配していたこともあり,アンサンブルの乱れもなく,見事な「運命」を聞かせてくれました。指揮の鈴木織衛さんの作る音楽は,いつもとても流れが良いのですが,これだけの大編成になっても,そのことは変わらず,理想的なプロポーションとボリューム感を持った,完成度の高い音楽を聞かせてくれました。
やはり第3楽章から第4楽章に掛けての暗から明への変化,弱奏から強奏への変化の鮮やかさが見事でした。明るく太陽が昇ってくるような聞き映えのする演奏になっていました。余裕のあるクライマックスも素晴らしかったのですが,第2楽章や第3楽章の最初の方の,低弦の大編成での弱奏も何ともいえずゴージャスでした。オーボエをはじめとした木管楽器のソロもくっきりと聞こえました。
「市民オーケストラの合同演奏」というのは,なかなか難しい企画ではあると思うのですが(この合同演奏も音楽堂が完成した時以来ですね),今回の演奏を聞いて,機会があればまた聞いてみたいと思いました。
前半は今回の合同演奏に参加した団体の中から,金沢交響楽団,石川フィルハーモニー交響楽団,金沢室内管弦楽団,メディカルオーケストラ金沢が,それぞれ20分程度ずつ,ベートーヴェンの交響曲の楽章の一部などを中心とした演奏を聞かせてくれました。この中で特に印象に残ったのは,(これはベートーヴェンではなかったのですが)伊勢拓之さんのピアノと山口泰志さん指揮メディカルオーケストラ金沢が演奏した,ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーでした。
演奏時間的には「抜粋で演奏するのかな?」と思っていたのですが,サックス3本を加えた全曲の演奏をしっかりと聞かせてくれました。伊勢さんのまとまりが良く,リラックスした味わいのあるピアノも良かったのですが,気持ちよく音が鳴り切っていたメディカルオーケストラ金沢の音が素晴らしいと思いました。
この演奏会も青島広志さんが司会で,「最後なので,演奏が終わったら,立ち上がってスタンディングオベーションをしましょう」と呼びかけました。そして,ラプソディの後,見事に皆さん立ち上がってくれました。これはお世辞ではなく,本当に良かったなぁというお客さんの気持ちの表れだったと思います。
というわけで,演奏者とお客さんの双方ともに気持ちの良さを実感できた公演だったと思います。最後にガルガンチュア君も登場しましたが,日に日に,音楽祭に馴染んできている気がします。新音楽祭の前半を大きく盛り上げる良い公演でした。

#ガル祭 4月30日は,恒例の「吹奏楽の日」公演。快晴だけれども強風の中,今年も爽やかなパフォーマンスを楽しむことができました。

4月30日の午前中は,ラ・フォル・ジュルネ金沢の時からの恒例,「吹奏楽の日」公演をしいのき迎賓館裏の緑地で聞いてきました。本日は快晴すぎるくらいの快晴だったのは良かったのですが,風が大変強く,サポート役の遊学館高校のメンバーは,例年に増して大変そうでした。
それでも「野外演奏を芝生の上で聞く」という気持ちよさは他に変えられないものがあります。今年も爽やかな気分の演奏を楽しんできました。
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私が到着した時は百萬石ウィンドオーケストラの皆さんが演奏中でした。
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その後,小松明峰高校吹奏楽部のステージ。いつもどおり,合唱とダンスと吹奏楽が一体となった,「風になりたい~宝島」のメドレーを楽しませてくれました。
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続いて,お隣福井県の福井工業大学附属福井高校吹奏楽部。紙のプログラムに書かれていた曲から予定を変更し,昨年ヒットした「恋」などをダンス付きで披露していました。
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午前中最後は,富山商業高等学校吹奏楽部。音楽祭のテーマにふさわしく,ベートーヴェンの第九の第4楽章をゴスペル風に編曲した,「ジョイフル,ジョイフル」などを楽しませてくれました。赤いシャツにぴったりの雰囲気でした。
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司会は青島広志さんが担当されており華やかさはあったのですが,意外なところに突っ込みを入れたり,尋ねられた方も少々困っていた気もします。この公演については,例年通りの「いつもの方」の方が良かったかなと思いました。
午後からは,石川県立音楽堂に移動し,「北陸市民オーケストラの祭典」をたっぷり聞いてこようと思います。

2017/04/29

#ガル祭 ユベール・スダーンさん+アン・アキコ・マイヤースさんによる魅力的なヴァイオリン協奏曲に加え,北陸の民謡2曲+マンボ!オープニングコンサートは「盛り沢山」。これが音楽祭のコンセプトかも

午後からは,記念式典に続いてオープニングコンサートが行われました。司会は池辺晋一郎さんでした。
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記念式典の内容は,ラ・フォル・ジュルネ金沢の時と全く同じで,前田利祐氏,谷本石川県知事,山野金沢市長の3人の方からの挨拶でした。ちなみに...山野市長のあいさつの時,音楽祭名のところで,少し間を置き,しっかりとペーパーで確認。やはり,この音楽祭名は「長過ぎ」かな,と思います。
オープニング・コンサートの方には,目新しさがありました。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がメインでしたが,その前に,まず,ザ・トランペットコンサートによるファンファーレ,その後,富山県民謡の越中おわら,石川県民謡の山中節が演奏(踊り付き)されました。
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ファンファーレは,ベートーヴェンの歌曲「自然における神の栄光」をもとにしたファンファーレでした。確か高校ぐらいの音楽の教科書に合唱曲として載っていた曲で,なつかしい気分になりました。トランペット8人による演奏で,大変気持ち良く爽快に聞かせてくれました。ちなみに,午前中に鼓門下でのファンファーレは,別の曲(編成も違っていた?)だったと思います。やはりホール内で聞く方が聞き映えがすると思いました。
越中おわらは,9月初旬に富山県八尾で行われる「風の盆」が有名ですが,その雰囲気をそのままホールに持ってきた感じでした。ベートーヴェンとは...つながらないのですが,「風」という言葉ではつながっていますね。胡弓の音と哀愁と全体に漂う浮遊感が,大変魅力的でした。「男踊り」「女踊り」の2種類が順に登場しましたが,ずっと浸っていたくなるような雰囲気がありました。
山中節の方は,ロングトーンの声の美しさが大変魅力的でした。こちらはオーケストラの伴奏による演奏で,民謡の声と大変うまく溶け合っていました(ただしマイクを使っていました)。
その後はメインプログラムのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が演奏されました。まず,ユベール・スダーンさん指揮OEKの演奏が素晴らしいと思いました。スダーンさんの演奏を聞くのは今回が初めてでしたが,虚飾を配して,基本的に速目のテンポで演奏していましたが,その中に何とも言えない,柔らかさや落ち着きがあり,安心して聞けるベートーヴェンを楽しませてくれました。
白と黒のドレスで登場したアン・アキコ・マイヤースさんは,その雰囲気どおりの,クール・ビューティな演奏を聞かせてくれました。凛とした音で,くっきりと演奏されていました。要所要所で,しっかりと歌い込んだり,非常に力強く演奏したりする,音楽の聞かせ方も巧いと思いました。
ちなみにこの曲では,第1楽章の後,盛大な拍手が入りました。お客さんの傾向としては,「はじめてこの曲を聞く」人が多かった印象です。
最後にアンコールが1曲演奏されました。OEKの金管や打楽器のメンバーがゾロゾロと入って来たので,「一体何?」と思っているうちに,ベートーヴェンの「運命」の第1楽章が普通に始まりました。やや不審に思っているうちに,ラテン系パーカッションが加わり,ペレス・プラードのマンボNo.5と合体。「ああ,あの曲か!」と分かりました。宮川彬良さんによる名編曲ですね。この曲で会場はさらに大きく盛り上がりました。楽し気に指揮をするスダーンさんを見ながら「いい人だなぁ」と思いました。
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このオープニング・コンサートを聞いて,この音楽祭のコンセプトは「過剰なまでの盛り沢山」感かなと実感しました。音楽祭の後半では,4日連続でピアノ・ソナタマラソンに挑戦する予定なので,体調に注意しながら,ベートーヴェン祭りを楽しみたいと思います。
終演後,音楽祭のマスコットのガルガンチュアが出口でお出迎え。記念撮影をする人もいて(結構,年輩の方に人気?),今日一日で一気に知名度を上げたのではないかと思います。
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いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2017 #ガル祭 開幕。晴天の中鼓門下でファンファーレ。ガルちゃんはこれから音楽祭を盛り上げてくれることでしょう

昨年まで行われていたラ・フォル・ジュルネ金沢に代わって,「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2017」が始まりました。まず,午前11時にJR金沢駅 鼓門下で行われたオープニング・ファンファーレを聞いてきました。このセレモニー自体,金沢独自企画でしたので,例年と同じ形で始まりました。やや風は強かったものの,晴れたのも良かったですね。

司会は青島広志さんで,ザ・トランペットの皆さんによってファンファーレが演奏されました。
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音楽祭のキャラクター,ガルガンチュアの紹介もありました。生で初めて見たのでが,紙に印刷されたものよりも,ずっと可愛らしい印象です。これから最終日まで,音楽祭を盛り上げてくれることでしょう。

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本日は,いったん出直した後,14:00からのオープニング・コンサートを聞きに行く予定です。

2017/04/07

鈴木優人指揮OEK定期公演。風と緑のベートーヴェンといった感じの爽快な演奏。15年ぶりに聞くヴァイオリンの木嶋真優さんも堂々たるアーティストに成長していました #oekjp

OEKの4月の定期公演には,OEKと初共演となる鈴木優人さんが登場し,バッハ,モーツァルト,ベートーヴェンの音楽を指揮しました。メインに演奏されたのが,ベートーヴェンの交響曲第2番ということで,新入社員,新入生が溢れているこの時期にぴったりの,新鮮な響きに満ち溢れた演奏会となりました。

鈴木さんは,お名前のとおり,「優しい人」という雰囲気を持った方で,音楽全体から幸福感が漂ってくるようでした。どの曲にも,ひねくれたところのない率直さや明晰さがありました。音楽が停滞することなく,曲想に応じて,非常に切れ味の鋭い,強い響きも出していましたが,それが荒々しくなるところはありません。スピード感たっぷりの部分でも,常に余裕を持った微笑みのようなものを感じさせてくれました。

最後に演奏された,ベートーヴェンの交響曲第2番では,聞いているうちに,春の陽光と緑に包まれているような気分にさせてくれる演奏が好きなのですが,この日の演奏は,まさにそういう感じの演奏でした。まさに「風と緑のベートーヴェン」といったところでしょうか。

最初に演奏された,バッハの管弦楽組曲第3番は,トランペット3本が華やかに活躍する祝祭的な作品ですが,ヒステリックな響きになることなく,余裕を感じさせてくれました。ベートーヴェンの時以上に,古楽奏法を取り入れた演奏になっていましたが,それがしっくり馴染んでいるのが,OEKのすばらしさだと思いました。

G線上のアリアとして知られる,有名な「エア」は,遅めのテンポを取って,じっくりと聞かせてくれました。透明な響きと同時に,充実感が広がる,素晴らしい演奏でした。

そして,この日のもう一つの楽しみが,ヴァイオリンの木嶋真優さんとの共演でした。木嶋さんは,いしかわミュージック・アカデミーで夏休みの時期に金沢にはよく来られていたのですが,それから約15年が経ちました。この日の演奏を聞いて,本当に立派なアーティストになったなぁと実感しました。

モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番ということで,決して派手な曲ではないのですが,大変聞きごたえのある演奏を楽しませてくれました。第1楽章のヴァイオリンが登場する部分などでは,ものすごくじっくりと演奏していました。OEKを従えて,王女様がゆっくりと入場して来るような,オーラがありました。

第3楽章のトルコ風の部分は,OEKの演奏ともども,大変スピード感のある演奏で,スリリングな味わいもありました。演奏全体に委縮したところがなく,伸び伸びと演奏しているのも素晴らしいと思いました。

アンコールでは,鈴木さんのピアノとの共演で,グラズノフの瞑想曲が演奏されました。SPレコード時代に聞かれていたような懐かしさのあるヴァイオリン小品で,木嶋さんの音からは,濃厚な気分がしっかりと伝わって来ました(ただし,演奏会全体からすると,ややバランスとしては悪かったかもしれません)。

演奏会は,ベートーヴェンの第2番の後,これもまた,春の空気のような柔らかさを持った,モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲がアンコールで演奏されて終了しました。改めて,鈴木優人さんは,OEKの雰囲気にぴったりとマッチした指揮者だな,と思いました。鈴木さんは,チェンバロ以外にも,パイプ・オルガンも演奏されるはずですので,きっとこれから,石川県立音楽堂やOEKとの付き合いが長くなるアーティストに違いないと思いました。そのことを期待しています。

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