OEKのCD

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2017年5月14日 - 2017年5月20日

2017/05/14

第16回北陸新人登竜門コンサート<ピアノ部門> 川畑夕姫さん,尾田奈々帆さんが井上道義指揮OEKと共演。万全のシューマンとサン=サーンスを楽しみました。 #oekjp

毎年,4~5月頃に行われている北陸地方の新人演奏家発掘のための新人登竜門コンサート。第16回目となる今回はピアノ部門が行われ,尾田奈々帆さん(石川県出身)と川畑夕姫さん(富山県出身)のお2人が登場し,井上道義指揮OEKと共演しました。
新しく始まった「ガル祭」が終了して1週間ほどで行われた演奏会でしたが,ピアノを習っている子供連れのお客さんなどが多い感じで,お客さんの方にもどこか若々しい気分がありました。
お2人が演奏したのは,川畑さんがシューマンのピアノ協奏曲,尾田さんがサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト風」でした。どちらも大変立派な演奏でした。井上道義さんが途中のトークで「若い人の伸びは素晴らしい!」語っていたとおり,この演奏会に向けて万全の仕上がりの演奏を楽しむことができました。
シューマンの方は,昨年からOEKが2回別のピアニストと演奏していますが,今回の川畑さんとの演奏は,それとは違った魅力がありました。第1楽章などは,全般にゆったりとしたテンポで,どこかおっとりとした優雅さが感じられました。速いパッセージが続く第3楽章の最後の方は,特に好きな部分です。今回の川畑さんの演奏を聞きながら,じわじわと熱くなってきました。演奏全体を通じて,OEKと一体となって,若々しく華やいだロマンの世界を伝えてくれました。
尾田さんの方は,OEKが過去ほとんど演奏したことのない,サン=サーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト風」を演奏しました。尾田さんは,東京芸術大学で勉強中の大学生なのですが,まったく物怖じすることなく,演奏効果満点の曲を堂々と弾き切ってくれました。本当に伸び盛りといった雰囲気のある演奏でした。
第2楽章のエキゾティックなムード(この辺は正真正銘のエジプト風というよりは,サン=サーンスが感じた自称「エジプト風」のようですが),は音による「世界の車窓から」といったムード満点がありました。それに続く第3楽章での元気のある演奏は,お客さんを魅了したのではないかと思います。曲の最後の部分の華やかなパッセージの鮮やかさが特に印象的でした。
尾田さんは,とても小柄で,演奏後はとてもニコニコしていたので,聞いている方も幸せな気分にさせてくれました。「明日から仕事...」と思いがちな日曜の午後に聞くにはぴったりの演奏だったと思います。
この2曲だけだと,演奏時間が短いので,前半最初にはメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」序曲,後半最初にはサン=サーンスの交響詩「死の舞踏」が演奏されました。どちらも「大変よく出来た曲」です。約2カ月ぶりに井上さんの指揮を聞きましたが,その魅力を十全に楽しませてくれました。
メンデルスゾーンの序曲は,本当にこの時期にぴったりの空気感を持った作品です。この演奏会には,自転車で行ったのですが,明るい緑の中を風を切って走るようなムードを感じました。サン=サーンスの方は,コンサートミストレスのアビゲイル・ヤングさんが大活躍でした。独特の調律をしたヴァイオリンを使った演奏で大変雄弁な演奏を楽しませてくれました。
この新人登竜門コンサートですが,入場料1000円の演奏会ということで,「オーケストラの演奏会をちょっと聞いてみたいのですが」という人にぴったりな気もします。久しぶりに井上さんの「踊るような」(今年のラ・フォル・ジュルネのテーマ)指揮にも接することができ,大満足の演奏会でした。

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