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2017年12月17日 - 2017年12月23日

2017/12/23

年末恒例 ベートーヴェン「荘厳ミサ」公演を石川県立音楽堂で聴いてきました。合唱は石川県合唱協会合唱団,オーケストラは#田尻真高 指揮 #石川フィルハーモニー交響楽団。平和への祈りが真摯に伝わる充実感のある演奏でした。

年末恒例の石川県音楽文化協会主催の「荘厳ミサ」の公演を石川県立音楽堂で聴いてきました。合唱は石川県合唱協会合唱団,オーケストラは石川フィルハーモニー交響楽団。指揮は,田尻真高さんでした。

年末に第9を演奏する団体は,日本中にありますが,毎年,ベートーヴェンの荘厳ミサ(ミサ・ソレムニス)を毎年演奏しているアマチュア合唱団は多くないと思います。1970年から毎年演奏しているということですので,そろそろ50周年に近づいています。

しかもここ数年は,オーケストラの方も地元のアマチュアオーケストラの石川フィルが演奏しており,ソリスト以外は,全部地元音楽家によるという形がすっかり定着しています。昨年,久しぶりにこの公演を聴いたのですが,伝統の重み,アマチュアならではの熱さに加え,演奏自体の水準が高く,「年末の締めに必須」と思い,今年も聞きに行くことにしました。

今年の公演で注目していたのは,若手指揮者の田尻真高さん指揮でした。そして,その期待通りの,引き締まった演奏を聴かせてくれました。昨年までの山口泰志さんの指揮も素晴らしかったのですが,伝統のエネルギーを若さが引っ張るような見事な演奏でした。

第1曲のキリエの最初から,合唱,オーケストラともに音のバランスがとても良く,密度の高さが感じられました。第2曲グローリアの最初の音での,バシッと揃って,パンと飛び出してくる感じ。後半のフーガの部分での,合唱とオーケストラが一体となった推進力のある充実感。この部分では,パイプオルガンがしっかりと低音を支えており(おなじみ黒瀬恵さんがオルガンでした),音楽堂ならではの響きに浸ることができました。

第3曲クレドでは,途中,イエスの生涯が語られる部分の雄弁さが印象的でした。今回のソリストは,昨年と全員同じでした。この部分に限らないのですが,ソプラノの石川公美さんの輝きのある声,テノールの倉石真さんの柔らかな声を中心に,派手になり過ぎることなく,じっくりと感動を伝えてくれるような歌を聴かせてくれました。

第4曲のサンクトスから第5曲のアニュス・デイに掛けては,通常の宗教音楽から一歩踏み出した,コンサートホールで聴くのにふさわしい音楽です。サンクトゥスでは,後半のヴァイオリン・ソロが注目です。石川フィルのコンサート・ミストレスの方が,繊細で心に染みる歌を見事に聴かせてくれました。ソリストたちとの絡み合いは,天上の音楽といった感じでした。

第5曲のアニュス・デイは,平和への祈りの音楽です。最初の部分に出てくるバスの清水宏樹によるしみじみとした「ミゼレーレ」の声に続き,平和への祈りの音楽が続きます。この部分の音楽では純粋な祈りと同時に,フランス革命などが起こった後の作曲当時のヨーロッパの空気が感じられます。その点がベートーヴェンらしいなぁといつも思います。最後の「Pacem(平和)」の繰り返しが,しっかりと感動を残して締められました。

相変わらず紛争が絶えない世界です。世界だけではなく,もっと身近なレベルでも異文化間での紛争は絶えません。そういう時代だからこそ,ベートーヴェンの音楽の持つ,理想主義的な強さが必要な気がしています。

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