OEKのCD

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 音楽堂室内楽シリーズ #ピーター・ブレイナー 編曲・指揮によるOEKメンバーがソリストとして活躍するビートルズ・ゴー・バロック。念願の #カンタ さん独奏によるハイドンのチェロ協奏曲も楽しめました #NAXOS #oekjp | トップページ | 金沢市アートホールで #田島睦子 ピアノリサイタルを聞いてきました。クララ・シューマンに寄せられた名曲たちと題された素晴らしい選曲。のびのびと聞かせてくれました。 »

2018/02/26

#マルク・ミンコフスキ 指揮 #レ・ミュジシャン・デュ・ルーブル 金沢公演 メンデルスゾーン「イタリア」「スコットランド」他を独特の色合いで表現。懐の広さのある指揮者だなぁと期待が増しました。

土曜日から3日連続となる石川県立音楽堂通いです。本日は,9月からOEKの芸術監督に就任することが決まっているマルク・ミンコフスキさん指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーブルの来日公演が行われたので聞きに行ってきました。この公演は,OEKファンならずとも聞き逃すわけにはいきませんね。

プログラムは,メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」,交響曲第4番「イタリア」,第3番「スコットランド」の名曲3曲でした。プログラムには,序曲,第3番,第4番の順に記載されていたのですが,ミンコフスキさんらしく,直前に変更され,序曲,第4番,第3番の順に演奏されました。曲の長さ的には,変更後の方が「落ち着く」感じです。

レ・ミュジシャン・デュ・ルーブルの編成は,OEKを少し上回るぐらいの,「思ったより大編成」でした。公演を聞くのは2回目ですが,やはりメンデルスゾーンの曲をオリジナル楽器で演奏するとなると,これくらいが適正かなと思いました。楽器のピッチは,モダン楽器の場合よりも,やや低く感じました。特に管楽器については,オリジナル楽器ならではの,独特の落ち着きと素朴さを感じさせる音が印象的でした。

オーケストラ全体としても,磨き抜かれたつややかさというよりは,さらりとした軽さやほの暗さが基調となっていると感じました。というわけで,最初に演奏された「フィンガルの洞窟」,最後に演奏された「スコットランド」の雰囲気に特にぴったりだと思いました。色の発色はやや地味だけれども,微妙な色合いの変化と重なり合いが美しい,透明水彩といった趣きがありました。

メロディの歌わせ方については,熱くなり過ぎないけれども,所々,深い情感が沈潜していく部分もあり,どこかミステリアスな気分があります。これもミンコフスキさんならではの魅力だと思います。

その一方,「イタリア」の最終楽章,「スコットランド」の第2楽章などの急速楽章での,妥協のないテンポによる軽やかさもお見事でした。メンデルスゾーンにぴったりです。オリジナル楽器ということで,音程が取りにくそうな部分もあったのですが,それがまた,良い味付けになっているところもありました。

「イタリア」の3楽章の中間部に出てくるホルンの信号なども,途中,ゲシュトップフト奏法を使うなど,野趣たっぷりでした。「スコットランド」の最終楽章のコーダの部分もオリジナル楽器を使うことで勇壮さがさらに強調されていたと思いました。

「スコットランド」については,メンデルスゾーンの指示によると,各楽章間は連続的に演奏することになっていますが,本日の演奏では,「イタリア」についても同様のスタイルだったと思います。それどころか,前半最初に演奏された「フィンガル」と「イタリア」でさえ,連続的に演奏していました。通常,序曲が終わった後は,一旦,指揮者は袖に引っ込むのが普通ですが,ミンコフスキさんは,「フィンガル」終了後,拍手をしばらく受けた後,パッと「イタリア」を演奏し始めました。その他の楽章間もインターバルは短めでした。

こういう形で演奏することで,演奏会全体として「フィンガル」+「イタリア」≒「スコットランド」というバランスの良い構図になっていると感じました。

ミンコフスキさんの演奏については,どの部分をとってもミンコフスキさんらしさが浸透していますが,演奏全体として見ると,オーケストラのメンバーの自発性や演奏する喜びが感じられます。演奏の雰囲気についても,重苦しくならないけれども,随所に意味深さがある。スリリングさがあるけれどもシリアスになりすぎない...と相反するものが常に共存しているような,「懐の深さ」といって良いような不思議な魅力があると思いました。そして...この日も演奏曲順を急に変更したように,ミンコフスキさんには,常にお客さんを驚かせようという「茶目っ気」もあります。

まずは7月のドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」公演が大変楽しみです。そして,9月以降,芸術監督に就任した後は,OEKというオーケストラのあり方であるとか,金沢という都市全体にも影響を与えてくれるのではないか,と期待が広がりました。ミンコフスキさんへの期待がさらに大きくなった演奏会でした。

PS.本日は,演奏の直前に会場のお客さんに向けて,マルク・ミンコフスキさんから「ごあいさつ」がありました。ミンコフスキさんが「アンサンブル金沢」と発音すると,「ア」の音が鼻に掛かったようになり,「さすが(?)フランス人」と妙なところで感心してしまいました。

« 音楽堂室内楽シリーズ #ピーター・ブレイナー 編曲・指揮によるOEKメンバーがソリストとして活躍するビートルズ・ゴー・バロック。念願の #カンタ さん独奏によるハイドンのチェロ協奏曲も楽しめました #NAXOS #oekjp | トップページ | 金沢市アートホールで #田島睦子 ピアノリサイタルを聞いてきました。クララ・シューマンに寄せられた名曲たちと題された素晴らしい選曲。のびのびと聞かせてくれました。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 音楽堂室内楽シリーズ #ピーター・ブレイナー 編曲・指揮によるOEKメンバーがソリストとして活躍するビートルズ・ゴー・バロック。念願の #カンタ さん独奏によるハイドンのチェロ協奏曲も楽しめました #NAXOS #oekjp | トップページ | 金沢市アートホールで #田島睦子 ピアノリサイタルを聞いてきました。クララ・シューマンに寄せられた名曲たちと題された素晴らしい選曲。のびのびと聞かせてくれました。 »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック