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2018/03/03

金沢市アートホールで #田島睦子 ピアノリサイタルを聞いてきました。クララ・シューマンに寄せられた名曲たちと題された素晴らしい選曲。のびのびと聞かせてくれました。

金曜日の夜,金沢市アートホールで田島睦子さんのピアノリサイタルを聞いてきました。田島さんは,OEKとの共演,楽都音楽祭での活躍をはじめとして,金沢市を中心に活発に活動をされています。リサイタルも定期的に行うなど,田島さんを暖かく見守る固定ファンも多いのではないかと思います。私もその一人です。その気持ちの良い弾きっぷりに惚れて(?)います。

今回の田島さんのリサイタルでまず良かったのが選曲です。「クララ・シューマンに寄せられた名曲たち」と題して,シューマン,リスト,ブラームスの曲を中心に演奏されたのですが,それに加えて,フリードリヒ・グルダやマルク・アンドレ・アムランといった現代のピアニスト兼作曲家の曲が加えられていました。常にとても面白い,新しいレパートリーに取り組んでいる点が素晴らしいと思います。そして,全ての曲につながりが感じられました。

「ウィーンの音楽」としてグルダの「アリア」が美しく演奏された後,「ゴージャスな無言歌」といった感じで,シューマンの歌曲をリストが編曲した2曲が演奏されました。それにしても「献呈」という作品は,近年,特に大人気ですね。反田恭平さんもよく演奏していますね。

クララへの思いがこもったブラームスの「主題と変奏」(これは弦楽六重奏曲第1番の第3楽章のピアノ版)に続き,リストの「パガニーニ大変奏曲」第6番。この曲は,パガニーニのカプリースに基づく変奏曲です。そして,アムランの作品は,同じパガニーニの主題による変奏曲。リストの曲に輪を掛けて難易度が高まったような作品でした。

田島さんは,これらの作品を平然と,そしてのびのびと,難易度の高い作品を聞かせてくれました。特にリストとアムランの「パガニーニ変奏曲」の連続が圧巻でした。アムランの曲では,不協和音が出てきたり,ベートーヴェンの曲がパロディのように出てきたり,どんどんインスピレーションが広がり,エネルギーが拡散していくような面白さがありました。

後半は,シューマンの幻想曲op.17が,ドンと1曲,演奏されました。この日のプログラムは,ピアノ・ソナタが1曲も入っていなかったのですが,この曲は実質,3楽章からなるソナタということで,今回のプログラムの核となっていました。私自身,実演で一度聞いてみたかった作品で,今回のいちばんの目当てでした。

田島さんは,シューマンのクララへの思いのこもった名品を,ここでものびのびと屈託なく,聞かせてくれました。幻想曲というタイトルからすると,もっと屈折した感じがあると良いのかなと思いましたが,この難曲を立派に聞かせてくれました。行進曲風の第2楽章の後に続く,静かに幸福感が流れるような第3楽章が特に素晴らしいと思いました。

前半と後半の最後の方で,田島さんのトークが入りましたが,それを暖かく見守るのも恒例ですね。最後,アンコールで「4月のパリ」(シャンソンをピアノ独奏に編曲したもの)がリラックスした雰囲気で演奏されて,お開きとなりました。

田島さんは今年の楽都音楽祭では,モーツァルトのピアノ協奏曲第24番をモーツァルテウム管弦楽団と共演します。その期待を高めてくれるようなリサイタルでした。

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