OEKのCD

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2018年7月8日 - 2018年7月14日

2018/07/12

今年の #北陸新人登竜門コンサート は,管・弦・打部門。クラリネットの #安田菜々子さん マリンバの #稲瀬祐衣 さん コントラバスの #西田裕貴 さんが #田中祐子 指揮 #OEK と共演。例年以上に華やかさとたくましさのある演奏会で聞いていて元気が出ました #oekjp

恒例の北陸新人登竜門コンサートが石川県立音楽堂コンサートホールで行われたので聞いてきました。ここ数年,5月頃に行われることが多かったのですが,今年は井上道義さんが音楽監督を退任した関係もあるのか,例年より遅く,7月に行われました。

今年は,管・弦・打楽器部門で,クラリネットの安田菜々子さん,マリンバの稲瀬祐衣さん,コントラバスの西田裕貴さんが,ソリストとして登場し,田中祐子指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)と共演しました。指揮者もソリストも全員女性というのは,今回が初めてです。演奏後,登場した独奏者たちに田中さんが,とてもリラックスした雰囲気でインタビューをされたのですが,演奏会全体に「女子会的な華やかさ」があるなぁと思いました。ちなみに公演チラシの方も「カラー」になり,華やかになりましたね。

今回の,「管・弦・打楽器部門」というのは,昨年までとは割り振りが違っています。従来は,「ピアノ部門」「弦楽器部門」「管・弦・声楽部門」でしたが,応募者数のバランスを考えてのことでしょうか。クラリネット,マリンバ,コントラバスと,協奏曲を演奏するには,ややマイナーな楽器ばかりだったのですが,その分,どこか大らかな雰囲気を感じた演奏会でした。

安田さんが演奏した,ウェーバーのクラリネット協奏曲第2番では,まず,田中さん指揮OEKによる堂々とした序奏部から素晴らしかったですね。その上で,安田さんは,伸び伸びとした,思い切りの良い演奏を聞かせてくれました。突き抜けて聞こえてくる高音を聞くだけで演奏に引き込まれました。第2楽章のオペラのアリアのような気分と両端楽章の対比も素晴らしいと思いました。

稲瀬さんの演奏した,コッペルの曲は,この日演奏された曲の中ではいちばん新しい作品でしたが,稲瀬さん自身,この曲を何回かオーケストラと共演された実績があるということで,しっかり手の内に入った演奏になっていました。演奏する姿も堂々としており,見ていて格好良いなと思いました。

稲瀬さんは,インタビューの中で,「マリンバの温かみのある音が好き」とおっしゃっていましたが,その言葉どおり,コンサートホールの中に「木」を叩く,まろやかな音が心地よく広がっていました。曲全体としては,ミステリアスな部分があったり,たっぷり聞かせるカデンツァがあったり,大変変化に富んだ曲で,現代曲にしては,とても聞きやすい作品でした。

この登竜門コンサート(特に打楽器部門)では,コッペルの作品のような,「聞いたこともない作品」が出てくるのも楽しみの一つです。

最後に演奏された,西田さんの独奏による,クーセヴィツキーのコントラバス協奏曲は,チャイコフスキーのテイストが漂う作品でした。西田さんのコントラバスの音にも,「憂愁のロシア音楽」といったメランコリックな気分がありました。曲の最初に出てくるホルンの音の野性味が,まず素晴らしかったのですが,それを受ける,優しい音が良いなぁと思いました。

この3曲に先だって,田中さん指揮OEKで,モーツァルトの交響曲第25番が演奏されました。この前の「楽都音楽祭」で演奏されなかった曲なので,その補遺ということになります(モーツァルトには珍しく,ホルンが4本も入る曲なので,クーセヴィツキーの曲の編成に合わせて,選ばれた曲かもしれません)。有名な冒頭部から,ビシっと引き締まり,硬い雰囲気を出していました。その後の楽章は速めのテンポで,一気に悲しみが走り抜けるようでした。

今回の登竜門コンサートでは,田中祐子さん指揮OEKによる,「しっかりサポートしますよ。大船に乗った気分で演奏してね」という雰囲気もとても良かったと思います。田中さんによる,インタビューによって,ソリストたちの素顔の一端を知ることができたことにもよると思いますが,3人とも大変たくましい演奏を聞かせてくれたと思いました。みんな頑張っているんだなぁと元気が出てくるような演奏会でした。

2018/07/08

#金大フィル サマーコンサート。メインプログラムは,スロヴァキア・フィルに対抗(?)するような気合いの入った「新世界」交響曲。#フィンジ の弦楽のためのロマンスもとても良い曲でした。

この時期恒例の金沢大学フィルハーモニー管弦楽団のサマーコンサートが石川県立音楽堂コンサートホールで行われたので聞いてきました。この日の金沢は,昨日までの雨が晴れ,気温の方も,文字通り「サマー」でした。

プログラムは,最初にビゼーの「カルメン」第1組曲,後半はドヴォルザークの「新世界」交響曲ということで,おなじみの名曲路線でしたが,その間に,英国の作曲家,フィンジの「弦楽のためのロマンス」という,「オッ」という曲が入っていたのがポイントでした。

メインの「新世界」については,つい2週間前同じ場所でスロバキア・フィルによる見事な演奏を聞いたばかりだったので,いろいろとプレッシャーがかかったと思いますが,本日の演奏も両端楽章を中心に,集中力の高い,気合い充分の演奏でした。ティンパニの強打,木管楽器の生き生きとした表情...もしかしたら,スロヴァキア・フィルの演奏の影響を受けている部分もあったのかもしれませんね。堂々とした聞き応えと若々しさを持った演奏だったと思います。

その一方で,「新世界」交響曲は,超名曲と言われているけれども,それだからこそ,怖い曲だなと改めて思いました。ホルン,イングリッシュホルン...など聞かせどころだからこそ,粗が目立ちやすい部分があります。今回の演奏もパーフェクトではなかったと思いますが,第2楽章のイングリッシュホルンも,第4楽章のホルンのハイトーンとその後のアンサンブルの部分なども「よくがんばった!」演奏だったと思います。

一つ残念だったのは,第4楽章の最後の部分でしょうか。長~く音を伸ばして終わる部分で,待ちきれずにパラパラと拍手が入りました。この部分は,ハーモニーの美しさをじっくり聞きたかったですね。

前半に演奏された,「カルメン」の方も,大変流れの良い演奏でしたが,少々ソツがなさ過ぎるかなと思いました。今回の組曲版には,オリジナルでは,カルメンの歌う「セギディーリア」も入っていましたが,こういった曲では,「怪しい揺らぎ」のようなものが欲しいかなと思いました。

そして今回の目玉は,やはりフィンジの弦楽のためのロマンスだったと思います。私自身,初めて聴く曲でしたが,大変美しい曲でした。隠れた名曲だと思いました。メロディに不思議な懐かしさのようなものがあり,英国の風景や映像が浮き上がってくるような感じでした。時々,コンサート・ミストレスの方のソロが入るなど,10分程度の曲にも関わらず,変化に富んだ曲想を楽しむことができました。

今回,どういう経緯でこの曲を選曲されたたのかは,分かりませんが(管楽器が参加できないので,冒険的な試みだったと思いますが),これからもこういう選曲に期待したいと思います。それと,この曲については,是非,アビゲイル・ヤングさんとオーケストラ・アンサンブル金沢にも演奏してもらいと思いました。

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