OEKのCD

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2018年2月18日 - 2018年2月24日

2018/02/24

代役で登場した #マティアス・バーメルト 指揮OEK定期は夭逝作曲家特集。一本筋の通った力強さと味わい深さのある巨匠の演奏 #ジャスミン・チェイ さんのフルートは驚くほどの鮮やかさ #oekjp

2月後半のOEK定期公演フィルハーモニー・シリーズには,当初,OEK初登場となる,ヘスス・ロペス=コボスさんが登場予定でしたが,健康上の理由でキャンセルとなり,マティアス・バーメルトさんが登場しました。ロペス=コボスさんの演奏が聞けなかったのはとても残念だったのですが,バーメルトさん指揮による,この日の公演は,期待を上回る大変充実した内容でした。

プログラムは,アリアーガ,モーツァルト,尾高尚忠,シューベルトの曲ということで,夭逝の(若くして亡くなった)作曲家特集でした。このプログラムがまず魅力的で,古典的な明快さと同時に,どこか哀愁やドラマを感じさせる曲が並んでいました。

特に両端に演奏された,アリアーガとシューベルトの交響曲では,バーメルトさん指揮OEKによる,大変バランスの良い充実したサウンドが見事でした。バーメルトさんは,派手な演出は加えない,職人的な雰囲気のある指揮者ですが,随所に一本筋の通った力強さと味わい深さがあり,安心して音楽を楽しむことができました。室内オーケストラ的な精度の高さに加え,色々な要素を多彩に聞かせる幅広さとスケールの大きさを感じました。一言で言うと「巨匠」的な演奏だったと思いました。

シューベルトの交響曲第6番は,ハイドン,ベートーヴェン,ロッシーニを併せたような雰囲気の中に,シューベルトならではの瑞々しい歌をもった曲ですが,そこに堂々たる貫禄も加えたような演奏だったと思います。最初に演奏されたアリアーガの交響曲は,実演では初めて聞いたのですが,「スペインのモーツアルト」というニックネームに相応しい,大変魅力的な作品でした。「疾走する哀しみ」が魅力の曲ですが,バーメルトさんの指揮はしっかり抑制が効いており,曲自体の美しさをしっかりと伝えてくれました。この曲については,是非,OEKのレパートリーに加えてもらい,CD録音なども期待したいところです。

この日のもう一つの聞き物は,ジャスミン・チェイさんのフルートでした。ジャスミンさんは,6年前にOEKのフルート奏者として客演していたことがあります。その時から韓国のポップスターを思わせる華やかな雰囲気が印象的でしたが,その実力も素晴らしく,モーツァルトのアンダンテでは,曲想に相応しい,マイルドさとクリアさが共存したような素晴らしい音を聞かせてくれました。短い曲の中にさりげないドラマが潜んでいるような演奏でした。

尾高尚忠のフルート協奏曲も,実演で聞くのは初めてだったのですが,非常に魅力的な作品でした。イベールのフルート協奏曲あたりと組み合わせても違和感がないような,洗練された雰囲気と第2楽章でのエキゾティックな雰囲気とがバランス良く楽しめる曲です。ジャスミンさんの演奏は,曲の冒頭から才気煥発!といった生きの良さがあり,自在で滑らかな演奏を楽しませてくれました。

そして,ジャスミンさんの演奏では,アンコールで演奏された独奏曲が驚くべき演奏でした。フルート一本で列車が走っている様子を描写したような現代的な曲だったのですが,特殊奏法満載の凄まじい曲でした。音色自体多彩だったのですが,二つの音が出ているように聞こえたり,声が混じったり,叫び声が混じったり...ジャスミンさん以外演奏できるのだろうか?と思わせるほどでした。この曲を,楽々と楽しげに演奏。まさにフルート界のスターといった感じの魅せて,聞かせる演奏でした。

というようなわけで,プログラミング,オーケストラの演奏,独奏者のパフォーマンス...すべての点で大満足の演奏会でした。

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