OEKのCD

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2019/01/26

OEK初登場の #ポール・エマニュエル・トーマス さん指揮, #松田華音 さんのピアノによるOEK定期公演。ラヴェル「マ・メール・ロワ」バレエ版の魅力を堪能。ラヴェルのピアノ協奏曲での松田さんのピアノも魅力的 #oekjp

本日の金沢は雪が降ったり止んだり。その中,オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の定期公演を聞いてきました。昨年に比べれば大したことはありませんが,いつもより少し早めに出かけることにしました。

登場した指揮者は,ポール・エマニュエル・トーマスさん。ピアノ独奏は,松田華音さんでした。どちらもOEKの定期公演初登場でした。プログラムは,フランス音楽中心で,交響曲のない構成でしたが,バレエ音楽版の「マ・メール・ロワ」を中心に,オーケストレーションの妙味をじっくり味わわせてくれるような,素晴らしい内容でした。

個人的には,最後に演奏されたバレエ音楽版「マ・メール・ロワ」を聞けたのが大収穫でした。私が,最初にこの曲を聞いたのは,アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団によるLPレコードの演奏でした。その後,実演で「マ・メール・ロワ」を何回か聞いているのですが,どうもクリュイタンス盤で聞いた「好きな部分」が出てこないのです。つまり,最初にLPで聞いたのがバレエ音楽版で,実演で聞いたのが組曲版だったということです。今回演奏されたのは,念願のバレエ音楽版ということで,聞きたかった部分をしっかり堪能できました。

具体的に言うと,組曲版にはない,前奏曲の部分で2本のホルンが高音で応答する箇所やいくつかの間奏曲で,弦楽器がコルレーニョ(多分)でカタカタ音を慣らした後,高音がキューンと下降する箇所などです。その他にも,室内オーケストラ編成のOEKならではの各楽器のソリスティックな活躍をしっかり楽しむことのできる箇所が多く,改めてラヴェルの楽器の使い方が素晴らしいと思いました。

お馴染みの組曲の部分についても,終曲の「妖精の園」の大団円に向かって精緻に各曲のキャラクターが描き分けられていました。組曲版だと20分程度ですが,バレエ版だと30分ぐらいかかりますので,終曲での名残惜しさはいつも以上でした。

トーマスさんの指揮は,情緒的になるところはなく,冷静にラヴェルのスコアをクリアに再現している感じでした。あまり変わったことをせず,OEKの良さをしっかりと引き出してくれたのが良かったと思います。何より,「ざわざわした感じ」「キラキラした感じ」など,実演でないと本当の良さは楽しめない曲なのは,と思いました。

ちなみに,最後にアンコール曲が2曲演奏されました。公演時間がやや短かったせいもあると思いますが,個人的には「マ・メール・ロワ」の気分で終わる方が良かったと思いました。ビゼーの「アルルの女」のファランドールとオッフェンバックの「ホフマンの舟歌」が演奏されたのですが...これはまた別プログラムにしてもらった方が良かった気がしました。

2曲目に登場した松田華音さんのピアノ独奏による,ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調も素晴らしい演奏でした。この曲は,OEKは何回も演奏していますが,その中でも特に素晴らしい演奏だったのでは,と思いました。何より松田さんのピアノがお見事でした。両端楽章では,くっきり,しっかりとした音でソリスティックな魅力を聞かせてくれました。淡々とクールに演奏しても格好良い曲ですが,所々で濃厚な情緒のようなものを感じさせてくれました。

対照的に中間の第2楽章は比較的さらりと自然に演奏していたのですが,そのピアノの音が素晴らしかったですね。ピアノの弦が振動しているのが分かるような,クリアでありながら夢見るような気分が感じられました。演奏全体としても,繊細さと大胆さが両立したような面白さが出ていました。

アンコールで,松田さんはチャイコフスキーの小品を演奏しました。こちらの方は,力技でバリバリと聞かせる演奏。ラヴェルとはまた別のキャラクターを見せてくれました。松田さんは,まだ若いピアニストです。これからの再演にまた期待したいと思います。

最初に演奏された,コダーイのガランタ舞曲は,複数の民族舞曲が連続的に演奏される曲で吹奏楽でおなじみのアルメニアン・ダンスやバルトークのルーマニア民俗舞曲などと似た構成です。トーマスさんは,OEKを明快に鳴らし,曲の魅力をストレートに伝えてくれました。この曲でも,管楽器を中心としたOEKメンバーのソリスティックな活躍が素晴らしかったですね。

今回の公演は,OEKとしては比較的珍しいフランス音楽を中心としたプログラムでした。トーマスさんの指揮からは,強い個性は感じなかったのですが,何よりラヴェルの「マ・メール・ロワ」のバレエ版の全曲をしっかりと聞かせてくれたのが良かったと思います。この曲については,OEKの十八番として,また機会があれば再演を期待したいものです。

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