恒例のOEKメンバーによる #ふだん着ティータイムコンサート を金沢市民芸術村で聞いてきました。例年通り色々な作品を楽しめましたが...特にヴォーン・ヒューズさんを中心とした”ジャズ・オーケストラ”が最高でした
5月にしては異例の暑さの中,日曜日の午後,金沢市民芸術村で行われた,オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)メンバーによる「ふだん着ティータイムコンサート」に参加してきました。
全体の構成は例年どおりで,14:00からオープンスペースで「子どものためのコンサート」が行われた後,15:10から18:00まで,休憩2回を入れて,室内楽コンサートが行われました。
子どものためのコンサートは,例年どおり,多くの子ども連れのお客さんが入っていました。毎回司会は,昨年度までOEKのファゴット奏者だった柳浦さんが担当されていましたが,今年はオーボエの加納律子さんの担当でした。明るい雰囲気で,ゆったりと進行されており,とても良かったと思いました。
「指揮者体験コーナー」では,今年は2歳の指揮者が登場していましたね。課題曲の中に,ハンガリー舞曲第5番が入っていましたが,曲のコンセプトどおりの(?)緩急自在のテンポで楽しませてくれました。このコーナーの最後は,「さんぽ」の演奏+合唱でおしまい。
室内楽コンサートの方は,例年にも増して,色々な曲が含まれており,とても楽しめました。オーボエやファゴットの四重奏曲の心地良い古典的な気分。弦楽四重奏からチェロが抜けた編成のドヴォルザークのテルツェットの陶酔的な心地よさ。チェロの大澤さんの独奏による,ソッリマという作曲家の不思議な作品(声も入っていました)。チェロ・パート3人による,穏やかな重厚さのあるドッツァウアーという作曲家の小品集...知名度の高い曲は少ないのに,どの曲も楽しむことができました。
その中で特に楽しめたのが,フンパーディンクのオペラ「ヘンゼルとグレーテル」の木管五重奏編曲版でした。ストーリーに沿って,5人の奏者が持ち回りでナレーションを入れながら演奏するという大変面白いものでした。もともとは英語版だったのをヴァイオリンのトロイさんが日本語に訳してくれたものとのことでしたが(後で加納さんに教えていただきました),このオペラの雰囲気がしっかり伝わってきました。それと演奏が本当に生き生きとしていました。
そして最後のコーナーで演奏された,ヴォーン・ヒューズさんのエレキギター(ヴァイオリンも演奏していましたが)を中心とした,小編成オーケストラによる,ジャズコーナー。この編成で聞くのは初めてだったのですが,「最高」でした。ゆったりとリラックスしたムードが溢れる,晴れた日曜の午後に聞くのにぴったりの演奏でした。
渡邊さんのドラム,今野さんのベース,ヒューズさんのギターの音に弦楽セクションの音が重なるサウンドは,ジャズとクラシック音楽とが見事に融合した「癖になりそうな快適サウンド」だったと思いました。どなたのアレンジなのでしょうか?この際,グループ名を付けて,時々,金沢市民芸術村で定期演奏会をして欲しいぐらいでした。
# Jazz Orchestra Ensemble Kanazawa でどうか?と思ったのですが...略すると JOEKでNHKのコールサインのようになってしまいますね。ちなみにNHK金沢放送局はJOJKです。
というわけで,今年もまたゆったりと(長時間なので少々腰が痛くなるのですが)OEKメンバーによる手作りの音楽を楽しませていただきました。
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