第18回北陸新人登竜門コンサート:声楽部門は,4人の女声歌手の共演。過去最高の華やかさだったかも。#川瀬賢太郎 指揮 #oekjp によるイタリア交響曲も新緑の季節にぴったりの美しさ。山下千愛 前澤歌穂 高野百合絵 髙橋美咲
本日は,連休後恒例の北陸新人登竜門コンサートを聞いてきました。今年は,声楽部門でした。毎年,北陸ゆかりの若手アーティストとOEKとが共演をするのですが,今年は女声歌手4人との共演ということで,もしかしたら過去最高の華やかさがあった気がします。そして,4人の歌手が競うように,非常にレベルの高い歌唱を聞かせてくれました。ブラーヴォの複数形のブラーヴィ!という公演だったと思います。今回から,「管・打・声楽部門」から「声楽部門」に部門が組み替えられたのですが,その効果が十分出ていた気がしました。
今回出演した4人の歌手は次の皆さんです。バランス良く福井,石川,富山の各県出身者が揃いました。
・山下千愛(ソプラノ)福井県出身
・前澤歌穂(メゾソプラノ)石川県出身
・髙橋美咲(ソプラノ)富山県出身
・高野百合絵(メゾソプラノ)富山県出身
山下さんの歌ったモーツァルトのモテット「踊れ喜べ、汝幸いなる魂よ」はOEKも何回か演奏していますが,ドニゼッティとベルリーニについては,石川県で聞く機会が多くありません。今回,イタリアのベルカント・オペラのコアと言っても良い,この2人の作曲家のアリアをじっくり聞けたのが特に良かったと思いました。次の曲です。
ドニゼッティ/歌劇「アンナ・ボレーナ」~このような手に負えぬ炎は(前澤さん)
ベッリーニ/歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」~ああ、幾たびか(髙橋さん)
ドニゼッティ/歌劇「ラ・ファヴォリータ」~私のフェルナンド(高野さん)
それにしても4人の方の歌は見事でした。山下の非常に新鮮な声。前澤さんの艶と力のある声。髙橋さんの歌からは,気持ちの陰影がしっかり伝わってきました。最後の高野さんはそのステージに立つ姿からプリマドンナといった華やかさがあったのに加え,深さと伸びやかさのある声を楽しむことができました。
曲としては,髙橋さんの歌ったベルリーニのアリアが,ホルンやハープの聞かせどろこが存分にあり,特に良い曲だなぁと思いました。石川県でベルリーニやドニゼッティの作品が演奏される機会は少ないのですが,今回のお客さんの反応を見ていると,是非一度,OEKの演奏でオペラの全曲を聞いてみたいものだと思いました。
前半に演奏された,メンデルスゾーンのイタリア交響曲が楽しめたのは言うまでもありません。川瀬賢太郎さんの指揮には,いつも嘘がなく,その曲の良さをストレートかつしなやかに伝えてくれるのが良いですね。曲の持つ,イタリア旅行記のような気分が鮮やかによみがえり,曲の魅力に浸らせてくれました。
本日の金沢は爽やかな快晴。新緑に包まれていますが,その気分そのまんまの演奏会でした。
« #OEK 2019-2020定期公演ラインナップ(大体)発表。#ミンコフスキ さんは2回登場。#新世界 というのは意表を突いた選曲。初登場の指揮者・ソリストも多い,楽しみな内容です。 #oekjp | トップページ | OEKの #ソンジュン・キム さんと #ダニエリス・ルビナス さんによる「きらめきコンサート:魅惑のチェロ&コントラバス」を #金沢市立安江金箔工芸館 で聞いてきました。この2つの楽器でこんなに多彩で迫力のある音楽を作れるのだなぁと感激。内容の詰まった1時間でした。 »
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