OEKのCD

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2019/06/08

本日のOEK定期公演は,日本初登場となる #ピエール・ドゥモソー さん指揮による「ドビュッシーとラヴェル抜き」のフランス音楽特集。音のブレンドが素晴らしく,演奏会全体がフランスの音に。ルーセルの「蜘蛛の饗宴」の静かで精緻なドラマが特に印象的でした。#oekjp

6月のオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)定期公演マイスター・シリーズの指揮者は,OEK初...どころか日本初登場となる,フランスの若手,ピエール・ドゥモソーさんでした。ドゥモソーさんは,OEKの芸術監督のマルク・ミンコフスキさんのアシスタント等として経験を積みながら,歌劇場を足掛かりに活動の場を広げている指揮者です。

そのプログラムは,「ドビュッシーとラヴェルを外した」フランス音楽特集という冒険的なものでした。時代的には1902年~1921年という,第1次世界大戦前後に初演された作品ばかりで,フォーレ以外には,クラ,ルーセル,オネゲルという,一般的にはあまり知られていないフランスの作曲家の作品が並びました。しかも,最初に演奏されたクラの「子供の心」以外は,静かに終わる曲ばかり,ということで,一見,非常に渋い内容だったのですが,まず,ドゥモソーさんとOEKの作り出す見事にブレンド音が素晴らしく,少々,短めのプログラムだったにも関わらず,充実感たっぷりの演奏を楽しませてくれました。

本日演奏された曲は,どの曲も弦楽器のちょっとくすんだような音の上に,管楽器が活躍するような感じのサウンドが中心だったのですが,その音の微妙な溶け合い方が素晴らしく,刺激的に突出するようが部分がありませんでした。管楽器などは,ソリスティックに活躍しているのに,しっかり一つの方向性に音がまとまっており,ホール全体に「フランスの音」のフィルターが掛かったような,素晴らしさを感じました。

クラの「子供の心」は,フォーレの組曲「ドリー」と同様,もともとはピアノ連弾(3人の連弾ですが)用の曲を自身でオーケストレーションした曲で,優しい気分をベースとしつつも,豊かな情感の溢れる音楽を楽しませてくれました。

フォーレの「ペレアスとメリザンド」は,前奏曲から非常に深い響きで,メランコリックな気分があふれ出てくるようでした。加納さんのオーボエ,松木さんのフルートなども伸びやかに演奏する中にフッと憂いが漂う感じで,昨年観たドビュッシーのオペラ同様,美しさと悲しさが共存したドラマを感じさせてくれました。終曲の後の深い余韻も素晴らしいものでした。

後半はオネゲルの「夏の牧歌」から始まりました。この曲では,まず,金星さん演奏する,けだるい感じの柔らかいホルンの音が印象的でした。音による風景画といった気分のある,素晴らしい演奏でした。

最後に演奏された,ルーセルの「蜘蛛の饗宴」は,蜘蛛がゾロゾロ出てくるわけではなく,ファーブルの「昆虫記」にインスパイアされて作られた曲ということで,蟻,蝶々,カゲロウなどが次々出てくるという設定のバレエ音楽(からの抜粋)でした。続けて演奏されたので,例えば,どこでカゲロウが出てくるかまでは正確には分かりませんでしたが(「蟻」や「葬送の音楽」の部分は分かりました),各部分の描写が非常に精緻で,庭の中の虫たちによる静かなドラマを見事に描いているなぁと思いました。絵に例えると,厚く塗った油彩ではなく,細めの筆で描かれた細密画を見るような趣きがあると感じました。

20分ぐらいの長さの曲でしたが,リズムの変化に加え,ダイナミクスの変化もあり,演奏会全体を締める,充実感を感じました。ドゥモソーさんの指揮からは強い表現意欲が伝わってきました。OEKもしっかりとそれに反応し,生き生きとした表情を作っていたのが素晴らしいと思いました。

演奏会全体としては,90分程度で終わったので,アンコールが演奏されました。「フランス物」の場合,ビゼーがアンコールというパターンが結構多いのですが,今回もそのとおりで,「アルルの女」の中から前奏曲が演奏されました。その演奏がまた,非常にドラマティックでした。弦楽器を中心とした強靱な音と,オペラ劇場でも活躍されている指揮者らしい音楽の盛り上げ方が強烈なインパクトを残してくれました。

指揮台での動作は,若手指揮者らしく,少々バタバタとした感じがありましたが,是非,ドゥモソーさんの指揮で,フランス・オペラなどを観てみたいものだと思いました。

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