OEKのCD

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2019/10/31

ラルフ・ゴトーニ指揮OEK定期公演は,ハイドンとべートーヴェンの交響曲を中心とした暖かみとユーモアと味わい深さのある内容。OEKらしさを楽しませてくれる演奏会でした。#oekjp

本日は,5年ぶりの登場となる,ラルフ・ゴトーニさん指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の定期公演を聞いてきました。前回のマルク・ミンコフスキさんの時同様,ソリストが登場しない演奏会でしたが(今回,協奏曲は1曲あったのですが,ゴトーニさんの弾き振りでした),オーケストラの編成は対照的で,ほぼOEKのスタンダード編成(コントラバスが1名増強されていただけ)による,古典派の交響曲を中心とした演奏会となりました。

前回の「フル編成オーケストラ」的OEKの演奏も良かったのですが,今回のスタンダードOEKによる,熟練のハイドンやベートーヴェンを聞いて,改めて古典派の交響曲の楽しさを実感しました。

ゴトーニさんについては,クールな音楽作りの印象を持っていたのですが,本日の演奏を聞いて,旧知の仲間と一緒に暖かみとユーモアのある音楽を作っているような,アットホームな雰囲気を感じました。メインで演奏された,ベート-ヴェンの交響曲第8番はいろいろなキャラクターを持った曲で,解釈によっては大変立派で豪快な雰囲気にもなりますが,今回の演奏は,基本的にすっきりと端正に聞かせながらも,神経質な雰囲気はなく,非常に伸びやか。そして,所々,かなり大胆なルバートを入れるなど,「遊び」の感覚があると思いました。本日の演奏は,若々しく張り切ったような生きの良い演奏...というよりは,速すぎないテンポで,きっちりと切れよく演奏しつつも,随所でしみじみとした味わいを感じさせてくれました。ゴトーニさんの演奏の円熟味のようなものを感じました。

前半に演奏された,ハイドンのピアノ協奏曲ニ長調と交響曲第83番「めんどり」にも同様の雰囲気はありましたが,よりスッキリと古典的な清潔感を感じさせてくれました。ピアノ協奏曲の方では,ゴトーニさんのピアノの,軽快でありながら暖かみのある演奏が印象的でした。最終楽章,「途中でハンガリー風になる」というのは,「ハイドンあるある」といった感じでした。

交響曲第83番は,ト短調の曲ということで,オッと思わせるようなドラマティックで引き締まった音で始まるのですが,第2主題になると,すっと穏やかな気分になり,「コッコ,コッコ...」というフレーズが弦楽器やオーボエに出てきて「めんどり」的気分になります。ハイドンの交響曲には,正直を言うと「意味不明」のニックネームがありますが,この曲については,「納得のめんどり」だと思います。

このシリアスさとリラックスした感じの自然なコントラストが良いなと思いました。第2楽章も「めんどり」に通じるような,「同音連打」で始まりましたが,途中,急に音量がアップする部分があったので,「驚愕」を先取りするような雰囲気もあるなと思いました。いずれにしても,OEKのハイドンは,指揮者によって,毎回毎回,味わいが違い,聞くのが楽しみです。

本日のプログラムは古典的な曲が中心でしたが,後半の最初に1曲だけプロコフィエフ作曲,ルドルフ・バルシャイ編曲による「束の間の幻影」の抜粋が演奏されました。1分前後の短いピアノ曲による組曲をバルシャイが弦楽オーケストラ用に編曲した作品で,美しさと同時に,「怪しさ」のようなものが漂っていました。本当に短い曲が多く,「束の間の幻影」というタイトルにピッタリでした。演奏会の流れの中で,不思議な時空間を作っているようでした。

というわけで,編成的にもプログラム的にも,非常にOEKらしい内容の演奏会だったと思います。パワーや華やかさでアッと言わせるような内容ではありませんでしたが,心地良い充実感が後に残るような,非常に味わい深い内容だったと思います。

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