OEKのCD

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2021/07/10

#ミンコフスキ がベートーヴェンとともに金沢に帰ってきました。再始動した交響曲チクルス1回目は1番と3番「英雄」。OEKへの信頼に溢れた鮮やかで熱い演奏。OEKの日常も戻りつつあるなぁと実感。来週の2公演も聞き逃せません。#oekjp

ミンコフスキが金沢に帰ってきました。そして,コロナ禍の影響で予定が大幅に狂っていた「ベートーヴェン交響曲全集」のチクルスが仕切り直しで再始動しました。

考えてみれば最後にミンコフスキさんを金沢で見たのは...2019年10月。記憶がかなり薄れつつあるのですが,千曲川が氾濫して北陸新幹線の車両が水に浸かってしまった,「あの時」以来になります。

チクルスの1回目は,交響曲第1番と第3番「英雄」。シリーズのスタートに相応しい曲目だと思います。1番の1楽章の序奏部は暖かみと豊かさを感じさせる音。そしてどこをとってもクリア。ミンコフスキさんは,ビデオメッセージの中で,コンサートマスターのアビゲイル・ヤングさんのことを総理大臣とたとえていましたが(ミンコフスキさんは大統領),緻密な音楽を作り上げるヤングさんとOEKへの強い信頼とミンコフスキさんの暖かみのあるキャラクターとが見事に合体したような音だと思いました。

基本的に「大げさなこと」「変わったこと」はしない,堂々たるベートーヴェンでしたが,要所要所にミンコフスキさんのこだわりがあり,「おっ」と思わせるような瞬間が沢山ありました。この日は木管楽器にエキストラの方が多かったのですが,交響曲第1番の時は「トップ奏者」を担当していました。第3楽章の中間部の木管合奏が続く部分が大好きなのですが,ニュアンス豊かな音楽が続き,幸せな気分にさせてくれました。

ミンコフスキさんは,時々片腕を高~く差し上げるのですが(個人的にはウルトラマンに変身する動作に見えます(古いか)),その動作に合わせて,音楽が巨大に盛り上がる瞬間があります。そのライブならではの高揚感は何物にも変えられないものです。ミンコフスキさんは,ビデオメッセージの中で交響曲第1番にもついても「巨大な交響曲」と語っていましたが,1曲目からとても聴きごたえのある音楽でした。

後半の「英雄」はさらに巨大な音楽になっていました。第2ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,コントラバスを増員しており,弦楽合奏が対位法的に絡み合うような部分での聴きごたえが増していました。特徴的だったのは,コントラバスの位置でした。ステージ正面のいちばん後ろ(指揮者の真正面)に3人並んでいました。第2楽章の最初の部分など,低音がグインと迫ってくる感じで効果満点だったと思いました。

第1楽章は大変軽やかに開始。「英雄」が颯爽と活躍しているような気分。基本的な流れが良い分,時々出てくる変則的なリズムやこだわりのニュアンスの変化が生きていました。ちなみにコーダの部分のトランペットは途中でメロディが消え,リズムだけになるような感じ。最近はこういう形が多いのですが,リズムに躍動感があり,物足りなさはありませんでした。

続く第2楽章は上述のコントラバスの音に続いて,大変じっくりと聞かせる深い音楽。第1楽章とのコントラストが鮮明で,どこかオペラを思わせるようなドラマを感じました。加納さんのオーボエには美しさと虚無感が合体したような気分があり,オペラの主役を思わせる鮮やかさがありました。

楽章の後半になると上述のとおり弦楽パートの絡み合いが素晴らしく(この日のヴィオラパートにはダニール・グリシンさんに加え,川本嘉子さんも参加しており超強力),荘厳が宗教音楽を思わせる気分がありました。

第3楽章もキビキビとした主部と野性味溢れる中間部の対比が楽しめました。第4楽章も変奏が進むにつれて熱気が増していき,音楽の表現の深みが増していくようでした。松木さんの鮮やかなフルート,チェロパート(だと思います)のニュアンスの豊かさなど,OEKの各パートがしっかりと活躍していました。コーダの部分は非常に軽快な雰囲気になり,ちょっとしたお祭り気分。颯爽と締めてくれました。

演奏後,ミンコフスキさんとヤングさんが「ひじで握手」する光景を見ながら,「ようやく日常が戻りつつあるなぁ」と未来への希望を持ちました。オーケストラのメンバーが引っ込んだ後も拍手が続いていたので,最後にミンコフスキさんが再登場して,一言感謝の言葉。来週のベートーヴェンチクルス2回目,3回目もしっかりと聴きに行きたいと思います。

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