OEKのCD

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« 9月になりOEKの新シーズン開始。#岩城宏之 メモリアルコンサートは #秋山和慶 さんが登場。やはりベテラン指揮者のハイドンは最高です。岩城宏之音楽賞を受賞した #小泉詠子 さんの整った歌はどれも見事でした。特に「ファウストのの劫罰」のアリア。静かで熱い思いが伝わってきました #oekjp | トップページ | 本日は10月にショパン国際ピアノコンクール本大会に出場する,竹田理琴乃さんのリサイタル@石川県立音楽堂交流ホールへ。軽やかな華麗さが続く「アンダンテスピアナートと華麗な大ポロネーズ」,深い深い世界に降りていくような幻想ポロネーズ...これまでの集大成のような素晴らしい公演でした。ポーランドの聴衆も魅了して欲しいですね。 »

2021/09/12

石川県立音楽堂開館20周年記念 #oekjp & #仙台フィル 合同公演は #山田和樹 & #川瀬賢太郎 の2人の指揮者による「らしさ」に溢れたプログラム。弦チェレ,古典交響曲,ご当地大河2曲,武満徹「波の盆」...岩城さんも大満足かも。最後は「オルガン付き」で締め。アンコールでは...何と2人で指揮の「夕焼け小焼け」。20周年に改めて感謝

本日は石川県立音楽堂コンサートホールで行われた,石川県立音楽堂開館20周年記念事業OEK&仙台フィル合同公演「楽都の響」を聴いてきました。

実は,私自身,演奏会のレビューを書き溜めるようになったのも,石川県立音楽堂の完成がきっかけの一つだったので,感慨深いものがあります。20年間,少なく見積もっても月2,3回は音楽堂に出かけていましたので,12ヶ月×2回×20年=480回となりますが...500回以上出かけているのは確実です。自宅,職場の次に長い時間を過ごしている場所ということになります。

そのプログラムですが,「音楽堂らしさ」「石川県らしさ」そして音楽堂の設立に多大な力のあった「岩城宏之さんらしさ」がポイントだったと思います。その記念公演を一緒に祝ってくれたのが,仙台フィル(SPO)。10年前の東日本大震災直後以来の合同公演です。指揮者は,山田和樹さん,川瀬賢太郎さんの2人。この2人の指揮者が,「らしさ」溢れる記念公演を大きく盛り上げてくれました。

まず,OEKとSPOの弦楽セクションが左右に分かれて配置して演奏されたのがバルトークの「弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽」でした(ピアノ,チェレスタ,打楽器類は真ん中に配置)。この選曲は,岩城さんへのオマージュの意味もあったと思います。ピアノには,岩城さんの奥さんの,木村かをりさんも参加していました。

山田和樹さんの指揮は,熟練の指揮ぶりでした。緊張感の高さ,密度の高さを維持しつつ,堅苦しくなりすぎることはなく,所々,余裕を持って遊ぶような部分もありました。いかにも岩城さん好みのこの作品ですが,いつの間にか,私自身,以前よりもこの曲の面白さが分かるようになって来た気がします。

第1楽章,2群に分かれたオーケストラの各パートが,ゆっくりとしたフーガのように絡んでいく感じ。じわじわと浸みてくるのが,しみじみ良いなぁと思いました。打楽器が加わると,音に変化が加わり,さらにチェレスタやハープが加わると色が加わりました。ティンパニのグリッサンド,よくよく見ると結構変わった奏法をしていたシンバル,シロフォンの冴えた音,そしてバチンと強烈に弾くコントラバスのピチカート...どんどん,バルトークの語法にはまっていく感じが快感でした。この演奏では,木村かをりさんがピアノで参加されていましたが,しっかりと全体を支える支柱になっているようでした。

休憩後は,記念公演に相応しい,もう少しリラックスした雰囲気の曲目が並びました。まず,各オーケストラの単独演奏のステージが続きました。最初はOEKの単独演奏で,川瀬賢太郎さん指揮による「十八番の一」のプコロフィエフの古典交響曲。7月に聴いたばかりの曲ですが,非常に新鮮に響いていました。終楽章のキリッとした雰囲気など,「これから新しい20年が始まる」といった感じの生きの良さを感じました。

その後,音楽堂完成直後にNHK大河ドラマのテーマ曲を演奏することになった「利家とまつ」のメインテーマが演奏されました。こちらも何回も何回も聴いてきた曲ですが,川瀬さんの指揮ぶりは大変のびやか。利家が20歳ぐらい若返った感じでした。

続いて山田和樹さん指揮SPOのコーナー。「利家のまつ」に呼応するように,1987年のNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」のテーマが演奏されました。両オーケストラそれぞれに,ご当地テーマ曲があるというのが,大変面白いところです。しかも,この曲を作曲したのが,石川県立音楽堂洋楽監督でもある池辺晋一郎さん。この日も池辺さんが司会でしたので,「これしかない,やるしかない」という曲でした。

この曲も過去数回実演で聴いたことがありますが,正統派大河ドラマという堂々とした押し出しの良さのある曲です。個人的には,曲の最初の方,半音階で金管楽器が下降していく部分が印象に残っています。そしてオンドマルトノの音も特徴的です。今回はシンセサイザーで代用していました(ただし,私の席(3階)からだと音があまり鮮明に聞こえませんでした)。

その後,岩城さんの盟友,武満徹作曲のドラマ「波の盆」の音楽。この曲は,武満さんの死後,どんどん人気が高まっている曲ですね。自然な息遣いの感じられる,美しく柔らかな演奏でした。

演奏会の最後は,石川県立音楽堂コンサートホールのパイプオルガンにちなんで,サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」の第2楽章後半の合同演奏で締められました。音楽堂のオルガンといえば,「この楽器をいちばん頻繁に演奏されている」黒瀬恵さんですね。黒瀬さんの演奏するオルガンの音がバーンと飛び込んできました。これがまず爽快でした。

せっかくの「オルガン付き」だったので,全曲聴きたいなと思っていたのですが,いきなりオルガンの音が入ってくるのも良いなと思いました。川瀬さんの爽快な明快な指揮の下で,気持ちよく全曲を締めてくれました。

その後,「お客さんもハミングで参加してください」という呼びかけの後,「夕焼け小焼け」が演奏されました。コロナ禍で合唱曲があまり演奏されない中,会場が幸せな空気に包まれました。指揮者は...何と山田さんと川瀬さんの2人。最初は川瀬さんが「合唱指揮」でしたが,最後の部分では,2人が仲良く(?)並んでオーケストラを指揮。「20年に一度か?」と思わせる珍しい光景でした。

お土産は20周年を祝う紅白饅頭のプレゼント。こういう時に和菓子が出てくるのも金沢らしいところだと思います。

さて20年後は,一体どんな世の中になっているのでしょうか?2041年ということで,仕事の多くにAIが入り込んでいることでしょう。音楽堂の案内もAI内蔵ロボット...という時代になっているのかもしれないですね。

とりあえずは(当面の願いは),何とかコロナ禍に収まってもらいたいですね。そして,その後は,これまで同様,毎日毎日,1回1回の公演を楽しんで行きたい,と個人的には思っています。音楽堂の関係者の皆様に改めて感謝をしたいと思います。

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