OEKのCD

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2021/12/15

#oekjp 定期初登場の原田慶太楼さん指揮による力強く引き締まったビゼー,意外なことに定期初登場だった横山幸雄さんとのモーツァルト24番の美しさ。弦楽器総立ちで演奏していた吉松隆のアトム・ハーツ・クラブのダイナミックな楽しさ。原田さんの作る世界をしっかり楽しみました。

本日は,本来5月29日に予定されていた,OEK定期公演マイスターシリーズの延期公演を石川県立音楽堂で聴いてきました。当初の指揮者はジャン=クロード・カサドシュさん,ピアノがトーマス・エンコさんだったのですが,コロナ禍の影響で,指揮が原田慶太楼さん,ピアノが横山幸雄さんに交代。その後,5月に入って感染拡大が急拡大し,公演自体が延期...ということでコロナに振り回された公演がついに実現した待望の公演といえます。

今回登場した原田さんも横山さんもOEKの定期公演に出演するのは初めてでした。横山さんの方は楽都音楽祭などには出演されていたので,少々意外でしたが,コロナ禍が生んだ初共演ということになります。原田さんの方は,近年「題名のない音楽会」やNHK交響楽団への客演などで,テレビに登場する機会がとても多いので,こちらも初めてのような気がしなかったですが,私自身,原田さんの指揮に生で接するのは今回が初めてでした。

プログラムは,前半の協奏曲がハ短調,後半の交響曲がハ長調ということで,暗→明の対比が楽しめる構成。そして,最初に演奏されたのは,OEKが演奏するのは,恐らく今回初めての,吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ組曲I」(弦楽合奏版)でした。まず,このインパクトの強い作品を1曲目に持ってきた点が原田さんの素晴らしさだと思いました。

プログレッシブ・ロックを弦楽合奏で演奏したような組曲で,とっても分かりやすい音楽でしたので,会場は最初から大盛り上がりでした。OEKのメンバーはチェロ以外は立って演奏。この日のコンサートマスター,水谷晃さんや首席ヴィオラ奏者,川本嘉子さんを中心に体いっぱいに使ったようなダイナミックな動きの連続。音響面での強烈なリズム感だけではく,見た目でも激しさが伝わってきました。バルトークが長生きして,プログレッシブ・ロックに関心を示したらこういう感じの曲を書いていたかも,という面白さも感じられました。最後の曲の最後の部分は全員がアドリブで演奏しているようなカオスの饗宴といった音楽。チェロ奏者まで立ち上がって終了ということで,OEKメンバーもすっかり原田さんに乗せられて,ロックにはまっているような楽しさでした。

続いて,横山さんのピアノとの共演で,モーツァルトのピアノ協奏曲第24番が演奏されました。原田さんとOEKの作る,ベートーヴェンを思わせる堅固な雰囲気に対して,横山さんのピアノは,力んだところのない,クリアな美しさに溢れていました。横山さんは,どこを取っても楽々と演奏している感じで,個人的には,音楽にソツがなさすぎると感じてしまうところもあったのですが,その音楽の純度の高さとバランスの良さはさすがだと思いました。

アンコールで演奏されたのは,グノーのアヴェ・マリアをピアノ独奏用に編曲したもの。どなたの編曲か分からないのですが,静かに始まった後,どんどんキラキラ感が増していく,すごい編曲で,少し早めのクリスマスプレゼントといった趣きがありました。

後半は,OEKの得意のレパートリーの一つであるビゼーの交響曲が演奏されました。演奏会全体の時間がやや短かかったこともあるのか,この曲に先立って,ビゼーの師匠であるグノーの交響曲の第1楽章が演奏されました(思わぬところで,「グノー」がキーパーソンになっていました)。ビゼーの交響曲が,グノーの交響曲の多大な影響を受けていることを耳で確認してもらおう,という原田さんの意図どおり,大変面白い試みでした。調性は違っていましたが,「ジャン!」という力強い和音で始まるあたり,そっくりでした。それと...グノーの交響曲も純粋に良い曲だなぁと思いました(この曲は,以前,OEKの定期公演で聴いたこともあるはずです)。

ビゼーの交響曲は,過去何回かOEKの演奏で聴いてきましたが,今回の原田さんの指揮による演奏は,大変力感に溢れたものでした。他の曲でもそうでしたが,弦楽器の音が強く引き締まっており,音楽全体として密度の高さを感じました。指揮ぶりも大変エネルギッシュで,筋肉質のビゼーという感じでした。その一方,第2楽章は非常に遅いテンポで,加納さんのオーボエをたっぷりと聞かせてくれました。ただ...この楽章については,個人的には,「ちょっと遅すぎるかな。息の長いメロディを演奏するのは大変そう」などと思ってしまいました。

第4楽章の最初の一撃は物凄い強烈さ。そして,その後に出てくる主題は,ぎゅっと引き締まった物凄い速さ。ビゼーのこの曲については,もっと手を抜いた(?)感じで,軽く流れるような演奏も好きなのですが,今回の演奏では,OEKの弦楽セクションを初めとした名人芸を楽しむことができました。

というわけで,OEK定期公演初登場にして原田慶太楼さんらしさを存分に感じさせてくれる充実の演奏会でした。OEKが吉松隆さんの曲を演奏する機会は...非常に少なかったのですが,今回の演奏を聴いて,原田さんとOEKで新しいレパートリーを聴いてみたいなと思いました。今後の再共演に期待をしています。

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